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<<やる夫はもう皆に飽きられてしまったお…ホーム自分のクラスでバトロワする妄想した奴ちょっとこい【2】>>

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自分のクラスでバトロワする妄想した奴ちょっとこいこのエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーへのつぶやき

※この記事に登場する人物・事件などはすべて架空のものです。また、暴力シーン、銃撃シーン、流血シーン、その他グロテスクな表現が多数含まれています。

そして、管理人の方で所々修正を加えた箇所も多数あります。
それらをご考慮の上閲覧頂くようお願い致します。

尚、投稿コメントは都合上削除させて頂きました。

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1 名前: はっさく 2007/01/07(日) 15:44:49.59 ID:vH0kAioy0

自分は最初には絶対死なないよな?
自分が死ぬのは中盤か終盤だよな?
でも絶対最後まで生き残らないよな?







2 名前: うど 2007/01/07(日) 15:45:18.42 ID:N4x3Tm0J0

>>1は自分の将来の見通しもろくに出来ないダメな子






3 名前: うめ 2007/01/07(日) 15:45:30.20 ID:lekqzZ020

あるあるwww





8 名前: 鴎インフルエンザ 2007/01/07(日) 15:47:03.04 ID:NujfsQVO0

妄想して実際ぜんぶ文章にしたwwwwwwwww
黒歴史wwww






11 名前: はっさく 2007/01/07(日) 15:48:34.80 ID:vH0kAioy0

>>8
PC内に4年前のテキストフォルダ発見
 ↓
学級でバトロワしてる妄想文
 ↓
なんてこったい






32 名前: 鴎インフルエンザ 2007/01/07(日) 15:58:08.94 ID:NujfsQVO0

>>11
うpwwww







53 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:06:53.49 ID:vH0kAioy0

>>32
あったあった



<前置> 

 薄暗い。
 リョウタは教室を見渡す。
 どこから見ても3年2組の教室である。
 皆机に伏していた。
 確か、俺らは終業式が終わって通知表とか貰って、給食食べて帰りの会してたはずだけど。
 何が起こったんだろ?
 時計を見る。午後5時。道理で薄暗いわけだ。
 
「なぁ、チョクジ。チョクジ!」
 マミは後で寝ているチョクジに声をかける。
「……ん? 何?」
「何? じゃないよ! 起きてよ! 何か皆寝てるんだよ!」
「そりゃ見ればわかるよ」
「うわ、何これ!」 
 大きい声を出したのはカユ。首を触って蒼白な顔をしている。
「……みんな、首になんか変なのついてるよ…」
「……まさか、ね」
 カキミは、呟く。
「この世の中に、バトルロワイアルなんて…あるわけないよね」








55 名前: 鮟 2007/01/07(日) 16:08:53.28 ID:Cs+qqpvX0

>>53
     ∧_∧
    ( ´・ω・`)     ∧_∧
    /     \   (    )何言ってんだこいつ
.__| |    .| |_ /      ヽ
||\  ̄ ̄ ̄ ̄   / .|   | |
||\..∧_∧    (⌒\|__./ ./
||.  (    )     ~\_____ノ|   ∧_∧
  /   ヽ キモイ      \|   (    )
  |     ヽ           \/     ヽ. 誰か警察呼べよ
  |    |ヽ、二⌒)        / .|   | |







60 名前: ジョナゴールド 2007/01/07(日) 16:13:38.70 ID:w2uZ9jEf0

クラスの名前が知られる





62 名前: 鱒 2007/01/07(日) 16:14:18.00 ID:44fIvWK20

>>60
全員山田でおk







63 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:16:01.54 ID:vH0kAioy0

>>62
面白そうだな





66 名前: 鱒 2007/01/07(日) 16:20:21.36 ID:44fIvWK20

山田「私、山田君の、ことが、好き、だっ・・・」 バタッ
山田「嘘だろ!?おい、山田!山田ぁぁぁぁぁぁ!」
山田「ここはもう駄目だ!逃げるぞ山田!」
山田「山田!山田ぁぁぁぁぁ!」
山田「オラ!死ねぇぇぇぇ!」 パララララララ
山田「ギャー!」
山田「ギャー!」
山田「ギャー!」
山田「ギャー!」






73 名前: ねぎ 2007/01/07(日) 16:29:49.11 ID:KhQVggD/O

>>66
深くにもワロタwww







68 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:21:27.98 ID:vH0kAioy0

 ガラガラとドアの開く音。
 3年2組担任が姿を現す。
「おいお前ら、起きろ」 
 明るい声が教室に響く。
 ぞくぞくと起きるクラスメイト達。
 ザワザワとうるさくなる教室。
アトヤマ、起きろ」
 空虚に響くその声。
「早く起きないと、殺すぞ」
 アトヤマは目を覚ます。
 
「先生、俺らなんで寝てたんですか?」
 コークが担任に問いかける。
「……うるせぇ。今話すところだから静かにしろ」
 落ち着いた口調が余計怖さを増した。
 シーンとなる教室。

「じゃ、説明始めるな」
 作り笑いを浮かべる担任。
「今日はお前らに、ちょっと殺し合いをしてもらうわ」







74 名前: アムス 2007/01/07(日) 16:29:54.74 ID:YzSusKrG0

さあ来いポンカン!!







75 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:31:53.70 ID:vH0kAioy0

「は?」
 ヨシダは素っ頓狂な声をあげる。
「……な…何言ってるの?」
「言葉のままだが?」
 担任は真顔で問いかえす。
「何か?」
 また騒然となる教室。
 泣き出すシブヤマ。頭をかかえるユアサ
「……うるせぇ。次喋った奴、殺すからな」
 担任の言葉で一瞬にして静かには、ならなかった。
 声は収まるどころか、余計に広がり、騒がしくなっていく。

 銃声。
 担任はニヤリと笑う。

 噴出す血。飛び散るゼリー状の脳。
 教室が静まり返った。と思うと悲鳴。
 誰も後ろを振り返らない。
 カドマツの頭が、半分欠けた。
「言いつけを守れないとこうなる」
 担任は微笑んだ。
 教室は完全に静まり返った。

じゃしばらくお付き合い下さい。







76 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:32:28.28 ID:vH0kAioy0

「さて、お前らにはまた眠ってもらう」
 担任は話し出す。
「この次は、学校のどこかで目覚めることになるだろう。鞄に説明書を入れとくから、それちゃんと読めよ。
 説明すんの、時間もったいないからな。わかったな? 質問は受け付けない」
 少しの間。

「では、お前ら。健闘を祈る」

 【34人】





78 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:33:29.62 ID:vH0kAioy0

<開戦>

 ピピピピ、ピピピピ。 
 ピピピピ、ピピピピ。
 
 単調な電子音で、キグチは目を覚ます。
 ……ここは、どこだろう?
 何が起こったのかわからない。
 短い間に色々なことが起こりすぎて、何が起こったのかわからなかった。
 確か、先生が殺し合いをするとか言って……
 猛烈に吐いた。
 カドマツの死体を思い出したからだ。
 ……嘘、嫌だよ。殺し合いなんて。
 ていうか、どうやってやんのさ? 説明なんて全然されてないじゃない。
 …気持ちを落ち着かせろ。まずここがどこかを判断しろ。それからだ。
 彼女は、辺りを見渡す。
 雑然と並ぶ、机。
 前方には二段の黒板とクラヴィノーバ。左には定期演奏会の手作りポスター。
 ……音楽室、か。壁に貼ってある肖像画が不気味だ。
 さらに、あるものを発見する。







79 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:34:22.67 ID:vH0kAioy0

 リュック。というよりナップサックに近いだろうか。
 それは彼女の頭の近くに置かれていた。
 何だろ、これ。
 手を伸ばして、中を確認する。

 真っ先に手に当たったのが、目覚まし時計。
 そういえばまだ音が鳴っている。急いで音を止めた。
 時計の針は7時ちょっきりをさしている。
 それ以外には、給食で出るコッペパン一個、500mペットボトル1本。中身はただの水。
 コピー用紙一枚。それに……何これ?
 最初、何かそれが何かわからなかった。 
 10秒ほどして、何かがわかった。
 小型銃。
 名前はわからない。
 けど、武器だった。
 彼女はおそるおそるそれをリュックに戻す。
 ……これで、殺しあえってこと?
 外の僅かな明かりにコピー用紙が照らされている。
 コピー用紙には、文字が書かれている。

 第1回 校内バトルロワイアル大会 大会規約

 ・最後の1人になるまで、学級のメンバーで殺しあう。
 ・殺す手段はどんな方法を使っても良い。
 ・武器はランダムで支給される。
 ・制限時間は3日。
 ・1日ごとに、3階から順番に禁止エリアに指定されていく。
 ・禁止エリアに居た者は、首輪が爆発し死亡する。
 ・校外に出た者(学校の敷地外に出た者)は、首輪が爆発し死亡する。
 ・3日以内に優勝者が決しない場合、全員の首輪を爆破する。

 彼女がそれを読み終えた時、遠い所から銃声が聞こえた気がした。







80 名前: ポンカン 2007/01/07(日) 16:36:22.61 ID:vH0kAioy0


<殺人>
 

「……で、どうしよ」
 3階給食室にフジチカは居た。
 いきなり殺し合いとか言われても、正直困る。 
 夢かと思い頬をつねってみたが、痛い。これは夢ではない。
 鞄の中には、食料と大会規約の他に、竹刀が入っていた。
 ……山田じゃあるまいし、これでどうやって戦えって言うんだ。
 とりあえず、落ち着け俺。考えよう。
 無闇に歩いたら殺される恐れがある。
 まだ校内は暗いし、明るくなってから行動を開始しよう。
 それまで仮眠でもとるか……いや、駄目だ。寝ている間に殺されるかもしれない。
 誰か強い奴と合流できたら、心強いんだがなぁ。
 
 給食室のドアが、開いた。
 フジチカは体を強張らせる。幸いなことにエレベーターの前に居たこともあって、ドアを開けた人の視界に入らない。
 だが、足音が近づいてくるのを感じる。
 フジチカは体を硬直させた。どうする? 殺されるかも知れないぞ?
 だが待て。協力できそうな奴かもしれない。穏やかな女子であれば、俺を殺すことはできまい。
 そう……例えば、山田とか山田とかだったら、殺せないだろ。たぶん。
 そんなことを考えている間にも、足音は無情に近づいてきていた。 
「だ……誰だ?」
 フジチカは声を出してみる。頼む、好戦的な奴じゃありませんように!!

「……ひっ!」
 短い悲鳴。……女子っぽい。
「……い、いや、俺、フジチカだけどさ。お、俺はお前を殺す気はない」
 声が震える。じょ……女子だよな?
 足音は止まっている。どうする? 顔を出すか?
「だ……誰だ?」
 問いかけるが返事がない。
 思い切って顔を出してみることにした。何、相手は女子だ。いきなり襲い掛かってくるとかはないだろ。
 フジチカは顔を出してみる。







84 名前: 鱒 2007/01/07(日) 16:42:52.37 ID:44fIvWK20

>……山田じゃあるまいし、これでどうやって戦えって言うんだ。
>そう……例えば、山田とか山田とかだったら、殺せないだろ。たぶん。

テラ吹イタwwwwwwwwwwwwwwww








85 名前: ねぎ 2007/01/07(日) 16:46:23.91 ID:RFgG8HTO0

山田吹いたwwwwwwwwww





93 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:06:13.69 ID:s936oG6t0


暗くて、シルエットしか見えない。
 そのシルエットは、少し後ずさりした。
「……こ、来ないで!」
 この声。フジチカの頭の中で何かが弾けた。
「お前、ツボヤマ…」
 言いかけた途端、銃声。
 足元の床のタイルが割れる。
 銃弾が近藤の足元の着弾したのだ。
 その破片がフジチカの顔を襲う。
「来るな!! こないで!!」
 頭の中が、真っ白になった。

 ……あいつ、俺を殺す気なんだ。
 あいつ、俺を殺す気なんだ。
 あいつ、俺を殺す気なんだ。
 あいつ、俺を殺す気なんだ。

 体が、勝手に動いた。
 足元の竹刀を手に取る。体がやけに軽い。
 立ちすくんでいるツボヤマの眉間に向かって、叩き込む、叩き込む、叩き込む!!
 悲鳴とともにツボヤマが倒れる。
 フジチカはすかさずツボヤマの手から落ちたピストルを奪い取った。
「いやあああ!! 止めて!!!」
「お前から仕掛けてきたんじゃねぇかよ!!」
 言うより早くからだが動いていた。
 自然に手が、引き金を引いていた。
「…………」
  
 銃声が響いた。
 フジチカの制服に赤い返り血が飛び散った。床が赤黒く染まった。
 
 【33人】







95 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:07:41.03 ID:s936oG6t0

<泣声> 

 銃声が聞こえた。
 悲鳴が漏れそうになるのを口を押さえて堪える。
 ……何で私が、こんな思いを。
 カユは職員室の隅に居た。
 ……今日って、終業式じゃなかったの?
 これ終わったら、学校から帰って、冬休みが始まるんじゃなかったの? 
 ねぇ、誰か教えてよ! 殺し合い? そんなの嫌だよ!!
 大会規約を読んでから、カユはずっと泣いていた。
 私、どうしよう。たぶん、殺されるんだ。
 まだ14歳なのに、殺されるんだ。
 涙がとめどなく溢れる。
 声が、漏れてしまう。
  
 物音がした。
 ドアが、開く音だ。
 
 どうしよう。どうしよう。私、どうしよう。
 頭の中が真っ白になる。
 ドアのほうを覗く勇気もなかった。
 バッグの中には、ハリセンしか入っていない。
 もし相手が殺す気できたら、私、死ぬしかないんだ。





97 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:08:39.52 ID:s936oG6t0

「誰だ? カユか?」
 気付かれた! もう、おしまいだ。
 カユは目を硬くつむる。
「さっきから泣き声が聞こえてたんだよね。あ、俺はお前を殺す気は無いから」
 ……大丈夫なのかな?
 カユは目をゆっくりと開く。
 リョウタの顔が目の前にあった。
「うわっ!」
 カユは後の壁に頭をぶつけた。
「イタタタタタ…」
「……何やってんだよお前」
 リョウタはカユを見て少し微笑む。
 ……あぁ、良かった。私、まだ殺されて無いよ。
「さっきから泣き声が相談室まで聞こえてたぞ」
「え? 私そんなに大きい声で泣いてた?」
「そりゃぁもう」
 リョウタは笑う。
 カユも笑う。
「リョウタ、私を殺すとかそんなこと思ってないよね?」
「ん? うん。俺、殺し合いとかそういうのあんまり好きじゃないから」
「…リョウタらしいや」
「いや、むかつく奴いたらブッコロスけどね!」
「リョウタは私のことムカつかないんだ」
「梅組からの付き合いだろ」
 リョウタはカユの肩を叩いた。

 カユの目から、また涙がこぼれそうになる。
「でさぁ」
 リョウタの声。
「これからお前、どうするんだ?」
「……どうするって言っても」





98 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:09:08.34 ID:s936oG6t0

 カユは鞄の中を凌に見せる。
「これじゃ、殺されちゃうよ。絶対」
「ハリセン、ね。俺のカッターの方が戦えるな」
 リョウタは苦笑いして手に持ったカッターを見せる。
「でもお互いこんなしょぼい武器じゃ、死ぬのは目に見えてるな」
「……そうだね」
 5秒ほどの間。
「私、まだ……死にたくないな」
 カユの涙声。
「そんなの誰だってそうじゃないか? この学級の奴ら全員思ってるよ」
「そうだよね。……こんな理不尽な…理由も知らされないで殺しあうなんて、間違ってるよ絶対!
みんな、死にたくないと思う。死にたいなんて思う人、このクラスに居ないもん!!」
「カユ、声大きい」
 リョウタが口に手を当てる。
「ご、ごめん」
「……じゃあ、さ。皆に、戦いを止めるように呼びかけよ」
 リョウタはまた微笑む。
「呼びかけるっていっても……どうやってさ?」
「校内全体に呼びかけられるところ。放送室」
 リョウタはドアの方を指差す。
「放送室から、皆に戦いを止めるように呼びかけよ。で、皆で知恵を出し合えばきっと戦いを止める方法も見つかるよ」
「……リョウタって、頭良いね」
 カユが涙を袖で拭いながら言う。
「何言ってんだ。俺なんてカユと比べたら全然頭悪いだろ」
「いや、頭良いよ。私なんて、ずっと隅っこにうずくまって泣いてただけだもん」
「なぁーに、俺だって一人じゃ行動できませんよ」
 リョウタは立ち上がる。
「じゃ、行くか。放送室」





99 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:10:01.55 ID:s936oG6t0


<探検> 
 ……腹、減ったな。
 チョクジは時計を見る。午後八時。
 そして周りを見渡す。これは3年1組。
 丁度一時間前に大きい銃声が聞こえたのは、夢じゃなさそう。
 それにしても、腹減ったな。
 チョクジは鞄の中をちらっと見る。
 ……ヌンチャク。
 ふざけてるよな。
 こんなもんで戦えっての。いくら俺がブルース・リーに似てるからって、こりゃないよな。
 あーストーブも効いてないし、制服で動きづらいし、あーもー嫌だー。
 どーせ俺死ぬんだよなーちくしょー。
 どーせ死ぬんなら、ちょっくら探検でもしてきますか。
 チョクジは立ち上がる。
 そして3年1組の後のドアを出た。
 廊下は、ガランとしている。
 誰も居ないように見える。
 ……夜の学校って、地味に怖いんだよな。
 誰も居ないってのがまた怖いね。うん。
 誰かいれば怖くないのに。
 で、えーっと、何処に行こうかな。
 そーだ、腹減ったから調理室でも行くか。
 冷蔵庫の中に何か入ってるかも知れないしな。
 そう思った直後に、調理室の方から悲鳴が聞こえた。
 ……嗚呼。物騒な世の中ですな。合掌。
 チョクジはC階段の方へ行くことにした。







100 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:11:39.17 ID:s936oG6t0

<馴合> 
「ひっ! だ、誰?」
「そっちこそ、誰?」
 調理室に女子の声が響く。
「……アキコ?」
アミカ?」
 二つの陰は、机の陰から出、抱き合う。 
「アミカぁぁぁ! 怖くて死ぬかと思った!!」
「私も!」

 二人とも涙目だ。

「いきなりこんな校内で殺しあえって言われても、何すればいいのかわからなくて」
「うん。そうだよね! いきなりナイフ渡されても、ね」

 ……あの女子共、こんな時にまで馴れ合う気かよ。気持ち悪ぃ。

「それに、学級の皆を殺すなんて無理だよ無理!」
「だよね! 私殺すくらないなら自殺してるかも知れない!!」 

 じゃ自殺してくれ。うざったい女子共。殺すぞ?

「これから、どうしよ?」
「3階が禁止になるまでここに隠れてよ? その方が身が安全だしさ」

 何が身が安全だ。殺してやるよ。
 もともとあいつら気に食わなかったからね。
 よし、殺そう。
 トンマはボウガンを発射した。
 赤いものが飛び散る。

「ぎゃああああああああ!!」
「え? あ、アミカ?」

 よく見えないが、おそらくアミカにヒットしたのだろう。 
 ものすごい声がこだまする。

「何? 何? どこから? え、止めてよ。ねぇ?」

 アキコが当たりをキョロキョロしている。

は、良い眺めだな! お前も殺してやるよ







101 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:12:41.10 ID:s936oG6t0

 良い機会。このバトロワを企画した奴に感謝するぜ!!
 トンマはもう一発、ボウガンを発射した。

 調理室の真ん中で、何かが光った。
 ものすごい爆音。
 トンマは教卓の後に伏せる。
 あ……あの野郎、手榴弾でも支給されてたのかよ?
 机の破片や木端が、トンマの目の前に降ってくる。
 手も、トンマの目の前に降って来る。
 ……ギョッとした。
 リアルだった。
 それは、紛れもなく、アキコの、千切れた、1パーツだった。

 【31人】






102 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:13:46.19 ID:s936oG6t0

<地図>
 ……なんて運が悪いんだ僕。
 コークは頭を抱える。
 こりゃないよ。普通の状況じゃないよ。 
 めちゃくちゃに寒い。寒すぎる。
 ずっとここに居たら、凍え死ぬ。
 野球部独特の匂いが、鼻をついた
 
 目覚めると、そこは野球部の部室だった。
 こんなことがありえるのか? と思ったが、大会規約には「学校の敷地内」と書いていたので、こんなこともあるんだなと思った。
 武器は、ゲームボーイ。
 ふざけるな! とGBを床に叩き付けそうになったが辛うじて堪えた。
 何かに役立つかもしれない。
 1時間ほどボーっとした後、そんなことをふと思いスイッチを付けてみる。
 ……何これ。GBじゃないじゃん。
 地図が、表示された。
 目をこすった。間違えない。学校の敷地内の地図だ。
 地図の上には、赤い点が何個もある。その赤い点には番号が表示されている。
 野球部の部室のコークがいる位置につけられている番号は、15。
 どうやら出席番号らしい。そーか。これは学級の奴らが居る位置がわかる、貴重な地図なのか。
 右下には、分数と時計が表示されていた。時計は午後11時15分を、分数は35分の31。
 分数の右下にはdeadと表示されているので、おそらく死んだ人の人数だろう。
 もう4人死んだのか、という思いと、まだ4人しか死んでないのか、という複雑な思い。
 そして、学校にたくさん点在する赤い点。







104 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:15:01.87 ID:s936oG6t0

 ………たくさんあるなー。
 ボケーっと一通り地図を眺めてみる。
 もちろん、外に居るのは15番の僕しかいない。よな?
 ……おい待てよ。外にもう一つだけ点があるじゃないか。
 33番。サッカー部の部室に33と表示された点が、ある。
 33番33番。女子は31番からだよな? じゃ、山田、山田……山田。
 山田……か。
 正直、複雑な思いだ。
 というか、早くここ離れないと、やばいんじゃないか?
 でも、物音を経てない様に逃げるなんて、不可能だしな。
「え………タナカ?」
 コークは、おそるおそる声を掛けてみる。
 反応は、無い。
「タナカ?」
「コーク?」
 コークが問いかけるのと同時に答えが帰ってきた。
 数秒の間が空く。
「コークでしょ? こっちはタナカだよ」
 普段の落ち着いた声とは違う、上ずった声が聞こえる。






103 名前: おおば 2007/01/07(日) 17:14:13.83 ID:R6cEdjsQO

>>なぁーに
ワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

山田分かりづらい







105 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:15:47.63 ID:s936oG6t0

>>103
じゃ山田やめるね
 地図はGBからDSに変える






106 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:16:13.72 ID:s936oG6t0

「あータナカ。僕はあなたを殺すような武器もって無いから」
「え……うん。」
 少し間が空いたのが気になったが、今は合流するのが先だ。何故かそう思った。
「じゃ、お互い外に出よう。それから作戦を練ろう」
「……了解っ」
 コークは立ち上がると、部室のドアを開いた。
 その途端、外の冷気がコークの体を包み込む。
「寒っ」
 コークはリュックを肩にかけて、サッカー部の部室の方へ歩く。
 吹雪だった。顔に雪が貼り付いてくる。
 タナカは、すでに外に出ていた。
「……タナカ」
 何気なく声をかけるコーク。
「寒いから……学校の中行かない?」
「そ、それもそうですね」
 雪で前があまり見えない。学校が雪に覆われてあまり見えない。
「じゃ……ほら、一階ののグランド側のドア、割って入ろう?」
「わかった」
 前にコーク、後にタナカがついて歩いた。
 
 ガラスは、割るまでもなかった。
 ドアが開いていたのだ。
「……ラッキーだね」
 タナカが呟く。
 コークは無言で中に入り、タナカも入ったのを確認すると急いでドアを閉めた。





107 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:16:41.40 ID:s936oG6t0

「……これで、一息つけるな」
 コークは7組の前の壁に寄りかかる。
「敵、居るかもしれないよ」
 タナカがコークの耳元で話す。
 コークはDS型マップに目をやる。赤い点は……あった。6組の中にある。
「こっち来て!」
「な、何いきなり……」
「人が居る!」
 コークは7組の方へ遠藤を引っ張っていった。
 ナンバーは……6。ユアサか。
「コーク! ちょっと引っ張らないで…」
「いや、隣のクラスにユアサ居るから」
 コークは囁くような、今にも消えそうな声で呟く。
 そしてタナカにDS型マップを手渡す。
「え? 何これ? 何これ? すごいじゃん!」
「……こんなものでテンション高くなるのねぇ」
 コークはため息をつく。
「でもさ」
 タナカがマップをしげしげと見つめながら呟く。
「6組に点なんて、無いよ」
「え?」
 タナカから地図を引っ手繰った。
 おかしい。さっき確かに居たはず。見間違えか?
 だが6組の中に、点は無かった。何度見直しても、無かった。
「……ごめ、僕の見間違いだったみたいだ」
 コークはタナカにまたDSを手渡す。






108 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:17:03.32 ID:s936oG6t0

「いやいや。人間だもん、そんなことあるって」
 タナカはコークに向かって微笑みかける。そして話しかける。
「それにてしても、もう5人も死んでるんだね」
「へ?」
「あの画面の下の分数って死んだ人の数でしょ? 今生き残ってるのが30人だから5人死んだんだな、て思ってさ」
 嫌な予感がした。……あいつならやりかねない。
「タナカ、6組についてきてくれない?」
「ん?」
 タナカは少し不思議そうな顔をするが、コークの真面目な声に押されて頷いた。
 7組から6組へ、出来るだけ音を立てないように移動する。

 6組の扉の前に来た時、天井から何かが釣り下がっているのが見えた。
 ……嫌な予感的中。
「やっぱり良いや。5組に行こう」
「へ? 予定がコロコロ変わる人だね」
「良いから良いから」
 コークはタナカを5組へ誘っていく。手には汗をかいていた。
 
 ……ユアサ、首、吊ったのか。

 
 【30人】







110 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:18:35.76 ID:s936oG6t0

<放送>
「ホント、夜の学校って怖いね」
「いや、今お前の方が怖いから」
「何か言った?」
「いや、何でもありませんカキミ様」
 チョクジはため息をつく。
 カキミもため息をつく。
 チョクジの顔面からは血の気が引いていた。
 ……俺、ピンチだろ。
 3階のC階段前でカキミに銃口を突きつけられてるんだから。

「あの……カキミさん?」
「何?」
「ここは平和に解決しません?」
「嫌だ」
「……そうですか」
 気まずい沈黙が流れる。
「俺殺しても、何の特にもならないよ?」
「いや……わかってるけど、何となく」
「俺、ヌンチャクしかもって無いしさ、その銃口止めてくんない?」
「チョクジが私の首絞めて殺すかもしれないじゃん」
 チョクジはまたため息をついた。
 ……俺、どうしよ。
 遺言書書くの忘れてたよ。

 2秒後、放送のチャイムが鳴り響いた。






111 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:19:14.17 ID:s936oG6t0

「皆、聞こえてる? 私カユだよ!」
  数秒の間。
「みんな、殺し合いは止めようよ! 話し合えば解決するよ! 皆で放送室に集まって話し合おう?」

 カユの涙声が聞こえる。

「皆だって、死にたくなんてないでしょ! 全員で話し合えばいい考えも浮かぶよ! だから、皆放送室に来て! 
 武器は捨ててきて! 殺し合いなんて止めよう!!」

 ボリュームは、おそらく最大。耳がキンキンする。
「チョクジどう思う?」 
 カキミがいつの間にか銃口を下げていた。
「ま、俺は腹が減った」
「人の質問には答えろ」
 カキミに殴られる。痛い。
「ん……確かに正論だけどさ。危ないんじゃないかな?」
「確かにね。自分の場所を教えるって危険だよ」
 カキミはうんうんと頷く。銃怖ぇ。
「……行って見る?」
「放送室、かい?」
 チョクジは聞き返した。
「うん」
「……貴方にお任せします」
「チョクジって、優柔不断だよね」

 カキミは少し笑った。チョクジは笑わなかった。 
 
 廊下中に、最大音量で、悲鳴が響き渡ったからだ。
 廊下のスピーカーから、カユの悲鳴とリョウタの怒鳴り声、それと……

誰かの声が響き渡った。





112 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:20:05.87 ID:s936oG6t0

<死際> 
「……止めて。痛いって。痛いから、もう止めてよ」
 カユの悲痛な声。足から血が滝のように流れている。
 リョウタが、放送室の扉の前に赤くなって転がっている。
「こんなことして、アホにも程があるってもんじゃないの?」
 カユの痛がる声に混ざった醒めた声。
「自分の居場所教えて、殺してくださいって言ってるようなもんじゃん?」 

 刀を持って立っているのは、ケスミ

 返り血を浴びてその制服は真っ赤に染まっている。
「……痛い。痛いよ。ケスミ……」
「自分の愚かな言動を恨むのね」
 ケスミは刀をカユの首に近づける。
「聞いてあげるよ。遺言」
「……え、」
 私、死ぬんだ。
 そう思った。足が痛い。熱い。とても痛い。
 ……殺されるんだ。私。
 ケスミに。友達に。殺されるんだ
 まだ生きたい。バスケがしたい。皆と遊びたい。大人になりたい。
 でも、もう私は死んでしまう。
 あと数秒で、私は何が出来る? 
「……今まで」
 カユは弱弱しく微笑んだ。
 最後くらい、笑おう。
 それが、私に出来る、最後の、良いこと。
「ありがとう」
「こちらこそ」
 首が、熱い。
 意識が、遠のく。






113 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:20:22.01 ID:s936oG6t0

 薄れゆく意識の中で、ケスミがこう呟くのが聞こえた。
「ごめんねカユ。私、生きたいんだ」
 ああ、私、最後に、良いこと、したな。
「……が…」
 声にならない。
「…ばってね」
 がんばってね、と言おうとしたが、声にならなかった。
 最後に呻いた。それだけ。

 【28人】






114 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:20:50.28 ID:s936oG6t0

追記:
 これは校内バトロワっぽい。






115 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:21:23.35 ID:s936oG6t0


<災難>

 マミは、腹が立っていた。 
 バトルロワイアルという残酷な競技に巻き込まれた上に、目覚めた場所がとんでもない所だったからだ。
 ……わざわざ、こんなところにおかなくてもいいだろ。ねぇ?
 マミは、屋上の雪の上で目覚めた。
 寒さで、死ぬかと思った。
 急いで3階に戻ろうとしたが、鍵がかかっていて出られない。
 だがこのままだと凍死してしまう。
 そこで、やむ終えなく武器の手榴弾(1個)を使うことになってしまった。
 これでマミの武器はゼロ。最悪だ。もう戦うことができない。
 3階の階段をおそるおそる下りる。
 そこで爆発音が聞こえた。調理室からだ。
 理科室のT字路へ駆け込んだ。そこでしばらく息をつく。
 30分程して心が落ち着くと、今度はリュックを屋上に忘れていることに気がついた。
 食料も水もなく、腹が減り、ものすごくブルーな気持ちになった。  
 そんな中、カユが何者かに殺されるグロ放送が大音量で流され、気分がさらに悪くなる。
 ……俺、絶対生き残れないな。
 そう思った瞬間でもあった。
 そんな中、また物音が聞こえた。小さい音だが、辺りが静かなのでT字路の響いてくる。
 左側の第一理科室の方からだ。どうする? 行って見るか?
 正直、このときは感覚が麻痺してたのだと思う。
 行ってみよう、と思った。
 殺されそうになったら、その時はその時だ。
 行ってみよう。







117 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:22:24.28 ID:s936oG6t0

<同盟> 
 パリン。
 ガラスの割れる音。  
 塩酸の入った試験管を床に落として割ってしまった。
 ……今ので、誰かに気付かれて無いよな?
 ヨシダは、机の上に置いてある次の試験管を手に取った。
 第一理科室で目覚めて、リュックの中を見たとき入っていたのは水鉄砲。水鉄砲だった。
 ……ふざけるな。これでどうやって人を殺すんだ。無理だろ。死ぬだろ。
 しかし、2時間ほど理科室でブラブラしている間に、ある考えが浮かんだ。
 そうだ、塩酸をこの中に詰めれば良いんだ。
 そうすれば相手が襲ってきた時の時間稼ぎになる。
 それどころか、大量にかければ人を殺せるかもしれない。
 思いついたときには体は自然に理科準備室へ向かっていた。
「塩酸」とかかれたプラスチックボトルをとり、試験管に移し、水鉄砲の移した。
 そして「塩酸」「硫酸」「石灰水」「ヨウ素液」
 「フェノールフタレイン液」「BTB溶液」等、あらゆる薬品をリュックの中につめこんだ。
 そんな時である。
 理科室の扉が勢い良く開いたのは。
「おーい、誰か居るのか?」
 少し低い、聞き覚えのある……マミの声だ。
 ヨシダはポケットの中に入れておいた水鉄砲を取り出し、教卓の陰に隠れる。
「あ、俺丸腰だから攻撃とかしないでくれよー」
 間延びした声が聞こえる。何て気楽な奴。マミらしいといえばマミらしい。
 マミの陰が見える。両手を上に上げてこちらに近づいてくる。
 ……大丈夫だろう。あいつに人を殺す勇気なんて、あるわけないし。
 そう思い、顔を上に上げた。






118 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:22:57.00 ID:s936oG6t0

「ヨ……ヨシダか」
「何だ、不満か?」
「いや、そういうわけじゃないけど……」

 マミは一歩後ずさりする。

「武器なによ?」
「水鉄砲」
「へー。そりゃ災難なこって」

 微笑むマミ。こいつ、一体なにが目的なんだ?

「俺は先ほど武器使っちまってさ、今は丸腰なんだよね」

 ……おいおい。もう使ったのか武器。
 こいつ、少し危ないな。

「なーに、屋上の扉破壊するのに使っただけだよ。俺に人を殺す度胸なんてこれっぽっちもないしね」

 ま、そうだろうな。ヨシダはため息をつく。

「マミ」
「何」
「これから、どうする?」

 少しの沈黙。マミは腕を組んでみる。

「……その話し方は、俺と一緒に行動したいってことかい?」
「……そうなるね。マミさん、嫌なの?」
「いや、俺もヨシダを行動したいと思ってたとこさ」

 マミは手を差し出す。

「じゃ、お互い頑張りましょうか」
「……まず、生き残るのが先だけどね」
 両者は握手する。
 今は、マミを信じるしかないか。
 こっちには武器もあるしな。
 ヨシダは水鉄砲をポケットの中に戻した。







120 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:25:07.47 ID:s936oG6t0

 図書室に、明かりが一つ灯る。
 アトヤマは、図書室のカウンターの中でPSPを操作していた。
 俺、こんな殺し合いの最中にPSPでネットなんかしてていいのかな?
 ………………まいっか。
 さっきのカユが死ぬ放送にはちとびびったが、学ぶことがあった。
 それは位置が敵に知られなければ殺されはしないということだ。
 あいつは馬鹿だ。自分から敵に位置をしらせようとするなんてな。
 しかし、最初武器がPSPだったときは泣く所だったが、ネットが出来るのは暇潰しに最適だ。
 これで長時間隠れるときも心が癒されるだろう。てか暇しないしね。 
 3階が禁止エリアになる前には、おそらく放送がかかる。
 その時まで、ここでゆっくりネットサーフィンを楽しみますかね。
 アトヤマは何気なく○○高校の掲示板へ行ってみた。
 そこの○○中学校の話題をするスレッドを閲覧。うむ。相変わらず荒れているな。
 ざっと下まで目を通す。
 何ら変わりはない。誹謗中傷が書いてある掲示板だ。
 いや、いつもと違う点が一点。こんな書き込みがあった。 
 
 投稿日:12月26日 0時30分 
 これを見ている3-2組の人
 ここへ シモツキBBS
 
 ……シモツキ…BBS?
 投稿者を見る。シモツキ。やっぱりな。
 シモツキも飽きない奴だ。確かあいつは消滅したと言われていた。
 噂によれば、3年2組の人の可能性が高いらしい。だが、どんな証拠も確証に欠け、未だに奴が誰かはわからない…






121 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:26:46.33 ID:s936oG6t0

 だが、行ってみることにした。
 どうせ暇だし。シモツキと口論するのも面白い。
 こっちは殺し合いの現場からネットをしているのがあいつにわかるだろうか?
 アトヤマはURLをクリックした。
「3-2掲示板」
 赤文字でそんなタイトルが浮かび上がる。少し気味が悪い。
 下のほうには、投稿が一件。
 
 名無し
 これを3-2の人、即座に書き込んで下さい。
 
 頭より先に、指が動いていた。
「あなたは誰だ?」
 そう打ち込む。
 ……こいつ、誰だ? この学校でネットが出来る所は、コンピュータ室。そして職員室。
 そのどちらかの部屋からこいつはこの掲示板を見ているのだ。
「私は、シモツキです」
 即座に返事がきた。
「は? だから誰なんだよ?」
「そういう貴方こそ誰ですか?」
 さっきのカユが殺された放送を思い出す。
 自分の名前を教えるのは、タブーだ。
「教えられない」
「私もです。貴方は、3-2の人ですか?」
「そうだよ。お前も?」
「はい。今コンピュータ室から通信しています」
 何故か頭が良いと感じた。 
 





123 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:27:28.73 ID:s936oG6t0

「貴方はどこから通信しているのですか?」
「図書室」
「無線ランが使える端末ですか?」
「PSPだ」
「そうですか」
 こんな他愛のない会話でも、安心してしまう。
 正直な所、少し寂しかった。
 この殺し合いという異様な状況に気持ちが耐えられなかった。
 ……こいつも、同じことを考えているかもしれない。    
「なぁ」
「何ですか?」
「会わないか?」
「良いですよ」
 あっさりと返事が来た。
 少し不気味に感じた。
「では、コンピュータ室に来てください」
「了解」
 アトヤマは立ち上がる。カウンターを乗り越えて、扉の前に立つ。
 そーっと、扉を開けコンピュータ室のほうへ走った。
 幸いなことに、3階には誰も居ないように思えた。物音一つしない。
 それがまた少し不気味だが、誰か居るよりはましかもしれないな。
 コンピュータ室に勢い良く突入した。
 一番奥のパソコンが、光っている。
「図書室とパソコン室が隣って、知ってた?」






126 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:29:37.71 ID:s936oG6t0

「あ……知ってたけど」
「わざわざB階段の前の入り口から来るなんて、頭悪いね」
タチヒト?」
 タチヒトはモニターから目を逸らし、こちらを向く。
「幸運だねアトヤマ。俺と組んだら、最後の二人になるまで生き残れるよ」
 モニターには、わけのわからないアルファベットがいっぱい表示してあった。






128 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:30:10.20 ID:s936oG6t0

 
<早朝>
「タナカ、朝ですよ。もう7時だぞ。明るくなったら敵に見つかりやすいだろ。起きろ。」
 コークはマップに目をやる。
 35分の28。昨日の内に7人死んだのか。多いのか少ないのかよくわからない。
 だが、タイムリミットは確実に僕の前に近づいてきている。
 赤い点は、僕達の周りにはない。
 一番近いところにある点は、1年2組にある3番、オオタケの点だ。
 昨日から赤い点はどれもあまり動かない。
 おそらく身を隠しておきたいのだろう。それは僕も同じだ。
 3階ではタチヒトとアトヤマ、ヨシダとマミ、チョクジとカキミが同じところに居る。
 2階では……ロクコマツバラ
 1階ではコイケキヨミ
 あとは全部ばらばらに散らばっている。それにしても、これからどうしよう。
 さっきからそればかり気にしていた。
「……あ、コーク。おはよ」
 タナカが目覚める。良く寝たあとのすっきりとした顔だ。
「顔洗いたいけど、駄目かな?」
「……ま、良いと思うけどさ。少し危ないような気もする」
「…じゃ、やめとく」
 時計を見る。午前7時30分。
 朝が、始まる。






132 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:34:12.95 ID:s936oG6t0

<仇討>
「お前ら、頑張ってるか? 先生だ。連絡がある。  
 まず、12月25日午後7時から12月26日午前8時までに死んだ生徒を発表する。
 カドマツ、ユアサ、リョウタ、カユ、ツボヤマ、アミカ、アキコ。
 次に禁止ゾーンの発表。
 正午12時に3階は禁止ゾーンとなる。連絡は以上だ」
「おいヨシダ、今の聞いたか?」
 マミはヨシダの方に目をやる。
「……ん? 何を?」 
「何を? じゃなくて。禁止ゾーンのこととか」
「いやごめん。俺ウォークマン聴いてたから」
 ヨシダは耳のイヤホンをとる。
「ほら、マミも聴くか?」
「いや、遠慮しとく、てか何でお前そんなもの持ってるんだよ?」
「制服に入れといた」
 マミはあきれたようにため息をつく。
 ……つくづくすごい奴だ。色んな意味で。
「3階が昼の12時で禁止エリアになるんだと」
「そかそか」
「で、その前にここ出た方がいいんじゃなのか?」
「いや、ぎりぎりまで居ていいだろ。面倒だし、ここ敵来ないし」
 ヨシダは再びイヤホンを耳につけていた。
「……ったく、リョウタも死んだってのに呑気な奴だよ」
「へ?」
 ヨシダの表情が変わった。
「今、何て言った?」
「いや、さっき放送でリョウタが死んだって言ってたからさ」
「……そうか。あいつが……ねぇ」
 神妙な顔をして俯くヨシダ。






133 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:34:47.15 ID:s936oG6t0

 沈黙。
「俺さ」
「ん」
 ヨシダはマミの方に向き直る。
「リョウタと何回も喧嘩はしたけど、あいつとは一番の友達だった。小さい時から、同じアパートなのもあったけど…良い奴だった」
「……俺も、かな」
 俺って、リョウタが死んだのにそんなに何も思わなかったな。
 小学校の時はあんなに仲良かったのに、中学に入ってからだんだん…お互いの間に壁が出来てるような感じがして、二人の位置が急に遠くなったみたいだった。当たり前といえば当たり前だ。興味も部活も友達関係も違ったから。
 そんで、今リョウタが死んでも特になにも感じなかった。
 殺し合いだから当たり前か、くらいしか思わなかった。
 俺って、冷たいんだな。
「マミ」
「ん」
「俺、リョウタの仇をとるわ」
「そうか。俺も付き合う」
 二人は立ち上がる。そして歩き出す。






134 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:35:23.47 ID:s936oG6t0


<突然>
「でさ」
 チョクジが呟く。
「3階が禁止エリアになるっぽいんだけど」
 おいおい。私も聴いてたからそんくらいわかるよ。
「私達は2階なんだから大丈夫でしょ」
「美術室って暖房入ってないから、寒いんだよねー」
「チョクジいちいちうるさい、殺すぞ」
「その言葉が本当に思えて困る」
 チョクジは窓の外に目をやる。
 辺りはすっかり明るくなったが、外の通りには人っ子一人歩いていない。
 おそらく封鎖かなにかされているのだろう。
 で、私はなんでチョクジと一緒に居るのか。
 それは、偶然C階段で鉢合わせてしまったから。 
 ノリで銃をつきつけてしまった。
 チョクジはおそらく人を殺すことなどできまい。出来るはずが無い。
 だって、あのチョクジだからね。
 だから私も殺す気は、ない。
 銃をポケットにしまった。
「カキミ、俺さ」
「ん? 何?」
「髪洗うわ」
「……勝手に洗って来い」







135 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:35:43.45 ID:s936oG6t0

補足:直ちゃんはAB型






136 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:36:01.76 ID:s936oG6t0

 チョクジは美術室の水道に向かってヨタヨタと歩いていった。
 私達が殺しあっているという実感が沸かない。
 だがさっき放送ではすでに7人が死んでいた。
 カユはともかく、リョウタまで死んでいる。きっと、この殺し合いに乗り気な奴がいるに違いない。
 そういう奴らには、警戒しなければ。
 でも、もし万が一最後まで生き残ったとしても、私はチョクジと殺しあわなければならなくなる。
 ……どうしよう。
「カキミ、タオルとか持ってない?」
「持ってないよっ!」
 ま、その時考えれば良いか。
 私は美術室の自分の席に座った。 
 
 気配を感じた。
 誰かに見られている。チョクジじゃない、誰かに。
 私は周りを見渡す。
 チョクジが髪を整えている。それ以外に人はいないはず。
 なのに、何で気配を感じるのだろう。
 ぐるっと辺りを見渡した時、美術準備室の方へ目がいった。
 

目が合った。


 トンマが、こっちを見ている。







137 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:36:28.84 ID:s936oG6t0


「チョクジ伏せて!」
「え? 何々?」
 チョクジがこっちを見る。
 畜生この緊急事態になにお気楽やってんだよ!
 私はポケットから銃を抜き、引き金を引く。
 目の前を、何かが通過した。
 それは、矢……小さい矢。
 
「うっ」
 小さな声と共に、倒れた。
 チョクジの首に矢が刺さっていた。
 白い肌に赤い血が流れ、血の存在を際立たせていた。
「ちっ!!」
 舌打ちの音が準備室から聞こえる。
 私に当てるつもりだったらしい。私は撃った。撃った。何発も撃った。
 ガラスも割れ、準備室のドアがボコボコになった。それでも撃ち続けた。
 目からは、涙がこぼれる。怖い。
 人の死体を、初めて、生でみた。怖い。殺される。殺されるかもしれない。
 そこにはもうすでに人がいないとわかったのは、銃に補充してあった弾が無くなった時だった。







138 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:36:50.75 ID:s936oG6t0

 チョクジはすでに死んでいた。当たり前か。
 矢が首にささって、ただでさえ赤い床が、こんなにも赤くなって。
 目は、半開きになっていた。ポカンとした表情。
 私は自分のリュックを片手に持つ。チョクジのリュックの中のパンとボトルも取り出し、自分のリュックに写す。
 ……タオル、あげれなくてごめんね。
 チョクジのまぶたを、私はそっと閉じさせた。
 首から血が出ている以外は、寝ているチョクジだ。


 涙が、こぼれた。



 【27人】






139 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:37:21.59 ID:s936oG6t0

<苛立>

 畜生。カキミ殺し損ねたじゃねぇか。
 あいつは殺しときたかった奴ナンバー2くらいに入るのによ。
 トンマはの美術準備室から廊下に出た。
 誰も居ないように思えるが、注意しなければならない。
 誰がどこで俺を狙ってるかわからない。俺は不良だから当然馬鹿な奴らの恨みを買ってるに違いないのだ。
 とりあえず辺りを見渡す。誰も見当たらない。
 ほっとして少し小走りで後ろの扉から2年4組へ入った。
 雑然と並ぶ机。トンマはすぐさま伏せる。人が居たら間違えなく殺されるからだ。
 伏せていればまず銃弾は当たらない。だが物音一つしないので、やはり誰も居ないのかと思う。
 恐る恐る立ち上がる。
 誰も居ない。良かった。これで少し体力を回復することができる。
 トンマは真ん中の机の上に座った。そこで一息ついた。







140 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:37:54.49 ID:s936oG6t0

補足:1年生の教室は1階
   2年生の教室は2階
   3年生の教室は3階






141 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:38:30.46 ID:s936oG6t0

<初見>
 ……いや、ちょっと待って。
 どうしよどうしよあたしトンマに殺されちゃう。こりゃ冗談抜きにやばいって。
 チャーキは、焦っていた。
 2-4組で目覚めてから、ずっとボケーっとしていた。
 寝たり、起きたり、寝たり、起きたり。その繰り返し。
 それが一番安全だから。誰とも会わない。誰とも話さない。
 2階が禁止エリアになるのも明日のこと。だからそれまではここでゆっくりしていよう。
 そんな考え。敵がくるなんて微塵も考えていなかった。
 どうしよう。
 リュックを意味も無くごそごそと漁る。
 ……何これ?
 黒い…チョッキと紙切れ。
「防弾チョッキ」
 そうか。これを着れば、トンマが発砲してきても助かるということか。
 ……本当にそう上手くいくのかね。
 チャーキは教卓の下に隠れながら、音もなく防弾チョッキを着る。
「誰か居るのか?」 
 気付かれた。無音の室内では少し音がしただけでも気付かれる。
 トンマが辺りを見渡している。うわ身動き取れないよ。チャーキは教卓の下のスペースで身を強張らせる。
 ……でも、もしトンマが私の顔に発砲してきたら?
 どうしよう? ……死ぬじゃん。
 体が震える。体が強張る。こんなに体が震えたのは、生まれて初めてかもしれない。





142 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:38:47.78 ID:s936oG6t0

「誰か居るのはわかってるんだぜ」
 トンマがこっちに近づいてくる。そして乱暴に教卓を蹴った。
「ひっ!」
 思わず悲鳴を漏らす。……終わった。
「……そこに居るのかっ!!」
 トンマは教卓を思いっきり蹴る。体に振動が走った。チャーキは急いで立ち上がる。
「チャーキか…」 
 トンマはニヤッと笑う。
「俺今獲物をとり損ねてイライラしてんだ。不運だったな」
 あいつがなにか言っているが、そんなの聞こえない。
 必死だった。頭の中が真っ白とはまさしくこのことをいうのであろう。
 次の瞬間、トンマの体が床に押し倒される。 
「死ね! 死ね!! 死ね!!!」
 頭で考えるよりも先に体が動いていた。
 トンマの体を押し倒し、そして首に手をかけて首を絞める。
「グ、な、止めろ…!」
 片方の手はチャーキの手を振りほどこうと、もう片方の手はポケットの中を弄っている。
 ……早く死んで。早く死んで。じゃないとあたしの命が、危ない。
 チャーキはさらに手に力をこめた。助かるために。
 まだ、生きたいから。
「や……めろ……」








143 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:39:08.66 ID:s936oG6t0

 
 どのくらいたっただろうか。
 スゥ、という空気が抜けるような音。
 白目を向いて、トンマの首が下にダランと垂れ下がった。
「はぁ……はぁ…」
 死んだか。私……勝ったのか…
 チャーキはその場にへたりこむ。
「人……殺したんだ…」
 私、人を殺したんだ。
 ワタシ、ヒトヲコロシタンダ。
 
「あああああああああああああああああああ!!!」
 嘘だ、嘘でしょ、いや仕様がなかった。あの状況だとワタシが死んでた。
 抵抗しないと確実に昇天してたっ!
 でも人を殺したと言う事実に変わりは、ない。
「……これは、夢だ。これは、夢だ。これは夢だ。これは、夢だ。これは、夢だ。これは夢だ。これは夢だ」
 うわ言のように繰り返した。
 これは、夢なんだ。だから早く醒めてくれ。
 明日から冬休みが始まるんだ。
 口から泡を吹いているトンマ。


 ねぇ、夢でしょ。これは、夢なんでしょ?
 誰か教えてよ! これは夢だよ!!
 嫌だよ、嫌! 誰か助けて! タナカ!!

 【26人】







146 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:40:14.37 ID:s936oG6t0

<天才>
 
「トンマがチャーキに殺された」

 タチヒトが呟く。

「え? あの空手やってるトンマがチビのチャーキに殺されたの?」
「殺し合いってのはどんなことでも起こる」

 アトヤマはタチヒトのパソコンを改めて凝視する。
 3年2組35人の名前がアルファベットで表示されている。
 その中に、tonma dead AM9:02 by chaki という行があった。 
 全員の名前がローマ字で表示されていて、誰が死んだか、いつ死んだかがわかるようになっていた。
「……つくづく思うよ。お前って、天才だな」
「いや全然」
 タチヒトはそっけなく答える。さっきからキーボードをせわしなく打っている。
「この首輪は常に電波を発している。だから俺がそれを解析するプログラムを作って、それぞれの居場所を表示してる」
「……そんな淡々というけど、やっぱすごいよお前」
「いや全然」
 正直、タチヒトは怖い。
 仲間にいるからこそ頼もしいが、敵に回していたらとても厄介だろう。
 容赦なく殺しそうだし、計算しつくした作戦で挑んでくるだろう。
 でも今は仲間。頼もしすぎる。
「よし。盗聴ソフト完成」
 タチヒトは人差し指でエンターキーを押す。

「と…と、盗聴?」
「うん。盗聴」






148 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:41:57.70 ID:s936oG6t0

 タチヒトはアトヤマの方を向く。少しだけ微笑んでいた。
「どういう仕組みで、何を盗聴するんだ?」
「この爆弾つき首輪にはマイクがついてる。その電波を乗っ取れば、好きなときに好きな奴の声が聞こえる」
 タチヒトはアトヤマのPSPを引っ手繰る。
「ちょ、何するん…」
「今このソフトをアトヤマのPSPに移す。そして3階が禁止エリアになった後も使えるようにする」
 USBケーブルをどこからともなく取り出すと、PSPに接続した。
 そしてヘッドホンも取り出す。こいつのリュックは四次元ポケットか?
「少し時間がかかるから、盗聴のチェックでもしといてよ」
「お……おお」
 少し展開についていけなくなりかけた。タチヒトって本当にすごいんだな。前から不思議な奴とは思ってたが、まさかここまですごいとは。
 アトヤマはヘッドホンを頭にかける。
「誰の様子が知りたい?」
「ん……誰にしよっかな」 
 アトヤマは少し考え込む。
 真っ先に浮かんだのは、オオタケだ。
 オオタケは今、何をしているのか気になった。
 だがあいつのことだ。黙ってどこかに隠れているのかもしれない。
 盗聴の意味がそれではない。
 ならば……誰でもいいや。誰でも。
「タチヒトの好きな人でいいよ」
「了解。じゃ、適当に」
 
 これは、……誰の声だ。
 女子同志で話をしている。






149 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:42:48.00 ID:s936oG6t0

<平和>
「これで誰も入ってこれないね、シブヤマちゃん!」
「そうだね」
 快活な声。ヒトエはいつだってそうだ。
 八方美人。誰にだって話を合わせることが出来る。それが彼女のすごいところ。
 私にはとてもではないが、出来ない。
「うん。このバリケードを張るのは時間がかかったよ」
「ひっと! ちょっと休憩しない?」
「わかった!」
 私とヒトエは、2階保健室にバリケードをはって、立てこもっていた。
 最初は保健室の向かい側にある大きい会議室で私が震えていたところに偶然にもヒトエが訪ねてきてくれた。
 そして保健室に移動。あそこはシップや包帯、治療するための道具がたくさんあってとても便利だ。
 明日までここは禁止エリアにはならない。ならばいっそここに立てこもればどうだろう?
 そんな考えを私が提案すると、ヒトエは
「お! シブヤマちゃん頭良すぎるよ!」
 と快活に笑った。そして今に至る。
 ドアの前には身体測定の時に使う体重計、身長測定機、座高測定機。
 それに冷蔵庫やベッドの一個までごちゃごちゃと置かれている。
「これで絶対敵は入れないよ」
「でもさ」
「ん?」
「私たちが出る時はどうするの?」
「………ま、どうにかなるって!」






151 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:43:15.84 ID:s936oG6t0

 ヒトエは笑ってごまかした。嗚呼。普段の教室で話してるみたいだ。
「私たちさ、殺し合いしてるって実感がわかないよね」
「うん……確かにね」
 私はヒトエと一緒に少しだけ笑い合う。
 本当に実感が沸かない。
 昨夜に保健室に来てから、ちゃんと睡眠もとっているし、ケガもしていない。
 私たちがまったりと時を過ごしている間にも他の皆は殺し合いをしているんだ、と考えると少し複雑な気分になる。
「ところでシブヤマちゃん、武器なんだった?」
「え?」
 予想外の質問に、私は少し驚く。
「私は、地雷二個。こんなのどうやって使うのか、わからないよね」
「えっと……ちょっと待って」
 そういえば、私のカバンは他の人より少し……いや数段大きい。
 吹奏楽でチューバを入れる袋がある。それくらい大きい。
 一体なにが入っているんだろう。私は怖さと好奇心が入り混じった気分で鞄を開けた。  
「何これ……大きい」
「え? え? うわ、おっきい!シブヤマちゃんこれすごいよ!」
 鞄の中に入っていたのは、とても大きい銃だった。
 抱えないと撃てないし、とても重い。 
「これって、たぶん一番強い武器じゃない?」
「えへへ、そうかな」
 私は何故か少し照れる。そりゃそうだろう。
 こんな大きくて破壊力もありそうな銃、そんなにあるもんじゃない。







152 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:43:43.24 ID:s936oG6t0

「シブヤマちゃん、その銃すごいねー! 私感激しちゃったよ!」
「そんなに感激しなくても良いと思うんだけどな…」
 ヒトエは少しのことでも大袈裟にリアクションする。それが皆から好かれるコツかもしれない。
「もっと近くでみたいな。シブヤマちゃん、その銃とって」
「え、うん。わかった」
 銃を持ち上げる。結構な重量だ。
「じゃ、重いから気をつけてね」
「うん、わかってるわかってる」
 ヒトエは笑顔で銃を受け取る。だがその重さに驚いた顔をした。
「あ、本当だ。めちゃ重たいよ!」
 ヒトエと私は顔を見合わせる。そしてまた笑う。
 平和だ。殺し合いなんて、無いみたいだ。
 もしかしたら、私たち生き残れるかもしれないな。
 2人で生き残って、ヒトエは頭が良いから2人で生き残れる方法を考えて、実行するの。
 そしたら来年もまた2人で面白い話が出来るのにな。
 

 突然、鋭い音が室内に響いた。

 
 目の前が、真っ暗になった。






153 名前: 平核無 2007/01/07(日) 17:44:03.21 ID:s936oG6t0


<残酷>

「悪いねーシブヤマちゃん」
 ヒトエはシブヤマの体を見る。
 粉々。そんな言葉がぴったりだ。体が、ない。ばらばらに割れた破片みたいだ。
 この銃、どんだけ威力があるんだ。私も反動で椅子から落ちてしまった。
 ……うわ。これはインパクトが強いな。ちょっと吐きそうだよ。
 首だけはそのまま。床に転がっている。
「幸せそうな顔だね、シブヤマちゃん」 
 私はその首を蹴ってやる。即死か。ごく普通の表情。それが逆に気味が悪い。
 恨まないでほしいな。この密室で確実に相手を殺せるとわかったなら、誰でも絶対に殺すよ。
 今、私たちは殺し合いをしているの。それを忘れていたシブヤマちゃんが悪いんだから。
 最初から私はシブヤマちゃんを捨て駒程度にしか思っていなかった。
 二人で居ればそれなりにあいつは協力してくれるし、いざと言う時の盾にもなる。  
 こういう時のためにも、友達というものは作っとくべきだったな。
 
 制服が血と肉でどろどろになった。着替えよう。
 私は吐き気を堪えながら替えのジャージが入っているタンスを開けた。
 

 【25人】




続きます
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コメント

  1. 名前:名無しのネタ鍋奉行 投稿日:2007/09/08(土) 22:27 ID:-No.10465

  2. 名前とか仮名に変えたのな。
    本名の方が名前的には覚えやすかったな。先に見といてよかった。

  3. 名前:名無しのネタ鍋奉行 投稿日:2007/09/09(日) 01:06 ID:-No.10468

  4. ※1
    お前がアゲなかったらもう二度と見る事はなかったろうな


    しかし山田まで消えたのか
    >そう……例えば、山田とか山田とかだったら、殺せないだろ。たぶん。
    の件は腹抱えて笑ったんだが
    直接管理人宛に苦情が来たのかね?
    どうせ修正を加えるなら加えた時点で再度アゲてほしかった
    まぁ新鮮な気持ちで読み進める事が出来たからそれはそれで良かったけど

  5. 名前:名無しのネタ鍋奉行 投稿日:2008/03/26(水) 13:34 ID:-No.17930

  6. やべえwちょっとおもしろいぞ

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